タウジヒの人物像

タウジヒはリストを師事するようになって才能を認められ、リストの弟子の中でもっとも優れた弟子となり、またリストがコンチェルトを指揮するときは、ソリストを勤めるほど師からの信頼も熱かった。しかしリストのような派手でかつ大胆でテクニックを見せびらかすような演奏を嫌い、彼は技巧的でありながらもタッチは正確で音の一つ一つ職人のように作りこむ演奏家であったという。また彼の手はリストのように大きくはなかったがあらゆるパッセージも涼しい顔で弾きこなした。

 彼自身のオリジナルでの代表作はバラード「幽霊船」で演奏会でたびたび取り上げられ、録音もいくつか残っている。http://www.bearton.pl/en/sklep/chopin-liszt-tausig-ballads/

タウジヒはリストのよう当時の作曲家の曲をピアノに編曲し、支援もかねて演奏会で演奏し、特にワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」の3つのパラフレーズの第一曲目で、前奏曲とイゾルデの愛と死の編曲が見事である。(3) Three Paraphrases on Wagner's Tristan und Isolde, No. 1 Liebesscene - Verklärung - YouTube

 

 タウジヒのレパートリーは当時のショパン、リストなどの現代曲からスカルラッティなどの古典派まで暗譜で弾きこなした。特にショパン、ヴェートーベン、ウェーバーの演奏に定評があり、ロマンティック歌い上げたという。

 

 ちなみに交響詩の作曲においては、リストより詩の内容を音楽的にうまく結びつけて作曲できたらしいがその譜は現存していない。またリストの交響詩を多数編曲しており最近Musica Budapest社から交響詩前奏曲」が発売された。http://www.gakufu.net/composer/liszt/liszt-embpianopiece.html

購入して実際に目を通したが大雑把で退屈で単調な印象を受けた。